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【過去記事】Millton滞在の気軽な思い出メモ (2/9)

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※こちらは2016年の記事です。
(写真左から)1.うっそうとした森の中にあるような畑。こちらはクロ・ド・セント・アンヌの畑のある丘の麓に近い部分。楽しそうな笑い声のあふれる手摘みによる収穫。
2.ミルトンのセラードア。美しくバラやハーブが咲き乱れとても美しいです。
3.ミルトンにとってのグランクリュ、クロ・ド・セント・アンヌの畑を向こう側に見ながら目の前の牛たちを眺めてみました。地面に座りながらこの景色を見ていたらテイスティングが始まりました。もう帰りたくなくなります。
4.2016年、新店舗に来てくださったミルトン夫妻。

※現地写真は私たちが2010年に訪問時のもの。現在はきっと更に美しくなっているに違いありません。

ミルトンのワイン、新しくまた届いていますのでお知らせいたします。

ニュージーランド北島、ギズボーンという地方にミルトン・ヴィンヤードはあります。
私たちが訪問したのはニュージーランドのワイナリーでオーガニック化が急速に進行しはじめ、多くが有機栽培の方向へと進み始めた2010年。有機栽培をより知るにはどこへいくべきかという質問に、北島でも南島でも多くの実力ある著名なワインメーカーたちがこう答えます。

「ミルトンのジェイムスにまだ会っていないの?会うべきだよ。」


というわけでミルトンのあるギズボーンへ。

ギズボーンはニュージーランド北島の北東部。一番東の出っ張りの部分にあります。この日は風の強い街、別名”Windy Wellington”の首都ウェリントンから。ギズボーンに向かうには少人数乗りのニュージーランド航空機に乗って飛び立ちます。パイロットと客席の間に何も境目がないタイプの飛行機です。


空港に来てくださったジェイムス・ミルトンさんの奥様アニーさんの車から海を見たところ。ギズボーンはサーフィンのメッカでもあります。


ご挨拶もそこそこに、紙と鉛筆を出してきたジェイムスさん。とてもシンプルなことなんだよ、とさらさらと字を書きながら始まります。そして彼らの世界観を感じるにはミルトン夫妻の一日にご一緒させていただくのが一番ということで、恐れ多くもそんな貴重な機会をいただきました。


オポウのリースリングを見たり、脇に穏やかに存在するテ・アライ川の前を通り畑へ。この日いただいたワインはどれも美味しかったのですが、柔らかいテクスチャーでみずみずしいフルーツとほのかな花の香りのする美味しいリースリングの記憶は喉が渇いたころにふと思い出したりして、当時は日本に無いワインだったのですが、今こうして販売できるのはとてもうれしいです。

畑をのんびりと歩くジェイムスさんについていくと、時折、「多くの生き物が住んでいるよ」と言いながらあちらこちらを指さします。鳥の鳴き声がするたびにその名前を教えてくださり鳴き声の真似をしながら歩いたり、ただでさえ雰囲気に?まれているのに目線は自然に、ブドウ栽培や畑の土壌だけではなくミルトンという世界をみているような気になります。

ミルトンは1984年の設立時からずっと一度も化学肥料を使わずにビオディナミでワインを造っています。ニュージーランドで最初の「デメテール」(ビオディナミ認証)を認定されたワイナリーでもあり南半球を代表するビオディナミのパイオニア的存在です。もともとはニュージーランドへ早い時期に移住した人物が1870年初頭にブドウを植え、アニーさんのお父様がその畑を広げた場所だそうです。ワイナリーを設立前に二人はフランスやドイツに行きワインの勉強をします。

お子さんが二人生まれ、更に彼らの名前を採ったClos Monique and Clos Samuelの畑も作ります。1981年に植え始めたNaboth's Vineyardの斜面はアニーさんの名からClos de St. Anneと呼ばれ現在も彼らにとってのグランクリュの畑であり続けています。今回入荷している分の多くはこれらの特別な畑のもの。日本でなかなかお見掛けしないワインたちだと思います。


畑にある蜂の巣箱の様子。どの巣箱でも活発なミツバチたちが忙しそうに出たり入ったりしています。ここにいると一つ一つの生き物が役割を持っていて、それらの生き生きとしたサイクルを見ているようです。都会に住んでいる人はとりわけ、こういうことを実感するだけで大げさというくらいに感じ入ってしまいます。


ビオディナミの教科書などでしかそれまでに見たことがなかった水の流れるFlowform(日本語はなんでしょう・・・)。この日初めて見ました。エネルギーを取り込むとか、幾層もを流れ降りてくる水は山の泉が下るようで、水自体がその自然の形に近くなるとか、このフォームをつたうリズムにより土地の微生物の活発な命を得る等、色々聞いたことがあります。興味がある方はぜひここで終わらせずに調べてみてください。


こちらも。Flowformには様々な形態がありますね。Flowform販売店を見ると、ビオディナミのプレパラシオン(調合剤)を造るときやガーデニング用途のほかにも、動物園の水辺コーナー用やスパ用など様々な形態があるのに驚きます。


さて、改めて夫妻と車に乗り込みクロ・ド・セント・アンヌの畑へ向かいます。だんだんと高いところへ。


ちょっとおふざけ。丘の中腹にある栗の木が生えたあたりに植えてあるブドウの畝の間が少し広いようです。「ここにもう一列何か植えようかとおもうんだけれど、何が良いと思う?」


たくさんの牛がいます。このとき仔牛だった可愛いソフティも今はとても大きいそうです。

この後クロ・ド・セントアンヌの風景を眺めながら座り込んでワインのテイスティングがはじまりました(トップ写真3枚目)。ちょうど先程まで揃ってのんびりとしていた牛たちが一様に草を食み始めています。クロ・ド・セント・アンヌの畑のふもとに近いところで手摘みで収穫している人々の笑い声が頻繁に聞こえます。


畑に降りて少し時間が経ってから戻ります。収穫シーズンの夜は遅いです。北半球からやってきた若い醸造家たち、といっても2人ですが、次々と仕事をこなします。ジェイムスさんの次々浮かぶアイデアに従ってワイン造りをするのはとても大変で頭を整理するのは大変な時もあるそうですが、とてもエキサイティングだそうです。


この日はキッチンにミルトンでとれた鹿肉の塊が。ここで店主。恐れ多くもお世話になった研修生の人々やミルトン夫妻に夕食の準備をさせていただくことに。何が必要?と言われて必要な野菜がすぐにとても綺麗で園庭のようなキッチン・ガーデンから採られてきます。


途中休憩がてら、夕食をワインとともに、夫妻のご家族や研修生の方といただきます。その土地の命をその日にいただき、お酒もほろ酔いで外にでるとジェイムスさんに上を見るように言われます。「ミルトンの月だよ」。穏やかな風はとても気持ちよく、天体の動きに呼応するリズムやエネルギーみたいなものは、もしかしたらもう少し頑張ったら感じられるかもしれないと錯覚すら覚えます。


数が限定数です。複数のご注文の数にお応えできない場合がございます。
(その場合自動送信の注文確認メールではなく、その後の確認メールにてご連絡させていただきます。)
どうぞご了承下さい。

2014 Riesling Opou Vineyard
2014 Gewurztraminer Riverpoint Vineyard
2013 Clos Samuel Viognier Special Bunch Selection
2013 Clos De Ste Anne Chardonnay
2013 Clos De Ste Anne Viognier
2013 Clos De Ste Anne Chenin Blanc
2013 Clos De Ste Anne Pinot Noir
2014 Libiamo Field Blend (ヴィオニエ83%、マルサンヌ12%、ミュスカ・ア・プティ・グラン5%)
今回入荷のミルトンのワイン(税別)
購入数

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