• Foliumの新着ワイン(税別価格)
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    (写真左から)
    1.岡田さん2016。当店にて。
    2.2016ヴィンテージの畑の風景。一人で目が行き届き、無理の無い範囲の心地よい大きさ。密植されている木は立派なものです。
    3.自身のワインをつくる準備をするとクロ・アンリを辞め、独立準備のために日本に来ていた時のサイン。そして晴れてフォリウム設立後のサインが並んで書かれています。
    4.フォリウムのワイン。新しく入ってきたもの。


    何事でもないように店に入り椅子に座ったこの方。ニュージーランドのマルボロ地方でワインをつくるFolium Vineyardの岡田岳樹(たかき)さんです。ニュージーランドに戻る直前の空いたわずかな時間にサプライズのご来店。こちらが喜びを通り越して呆気にとられているのを見て、心の中でクスクス笑っていそうです!

    さて、岡田さんには昨年11月のニュージーランド出張時にとてもお世話になっております。その時、畑を訪問させていただきました。


    ブランコットバレーに位置する岡田さんの8.5haの畑。元々は現地のブティック・ワイナリー、こだわりの美味しいワインをつくるFrommが所有していたもので岡田さんが引き継ぎ、樹齢が高いもので例えばリザーブのソーヴィニョン・ブランの現在の樹齢は20年。ちなみにこのブドウは密植されていてぎゅうぎゅうの4200本/ha。

    岡田さんはフロムから畑を引き継ぎ2011年からワインを造りはじめました。
    飲んだ方なら感じたと思うのですが、岡田さんのワインは他の多くのマルボロの生産者のそれとはちょっと違います。パッションフルーツやシトラスの香りがパワフルに香るあの味を期待していた方は一瞬見える困惑のお顔。美味しいから良いのだけれど、こんなものもあるのね、ニュージーランドは、云々。

    カルフォルニア大学の醸造学科を卒業後、岡田さんはフランスはサンセールのトップ生産者、アンリ・ブルジョワがニュージーランドにつくったワイナリー、クロ・アンリで働き数年後にはスタッフ十数人を束ねるブドウ栽培長に20代の若さで就任。ちなみにこのワイナリーの公用語、醸造長のダミアン・イヴォンさん曰くマルボロでありながらほぼフランス語だとか。

    その様なわけもあり、ピノ・ノワールやソーヴィニョンブランの故郷であるフランスの人たちとひざを突き合わせ、ニュージーランドでワインをずっとつくってきた岡田さんのワインは、もちろんご本人の探求心や嗜好やまじめな性格もあると思いますが、目指すワインの方向性が現地の多くの他のワインとはちょっと一線を画する造りとなっています。

    初めての方のために、一応説明すると、ワインの名前はFolium(フォリウム)。ラテン語で「葉」を表します。
    どこにもオカダとは書いていないのでご注意を。

    ところで、話は変わりますが、最近ご本人が多くインタヴューされていたりするようなので、触れてみます。写真の畑は2015年の11月。2016年ヴィンテージは非常に非常に乾燥したスタートを切りましたので、樹の足元に黒い灌漑用のチューブが見えますが、ここから水を必要な時に垂らしたと思われます。ところがフォリウムは標準では灌漑はしていません。2011年のファーストヴィンテージから灌漑をしていないので知られ、注目されています。

    ちなみに、もともとの所有者のフロムは灌漑をしていた畑でこの灌漑のシステムはフロムの時のものを継承しています。特に取り外す理由がないということで、そのままついています。

    マルボロ地方では灌漑をするのが普通。マルボロはとても乾燥していて降雨量は年間平均でも約640ml。ボルドーよりもブルゴーニュよりも少なめ。ブドウの成長期は340ml程度と言われています。

    通常のソーヴィニョン・ブラン。
    畑面積:1.2ha
    収穫量:57hl/ha
    植樹率:2800本/ha
    土壌:河川由来の小石や砂礫を多く含む排水性の良い堆積土 
    仕立て:グイヨ
    樹齢:13年(2016年現在)

    リザーヴのソーヴィニョン・ブラン
    畑面積:0.9ha
    収穫量:60hl/ha
    植樹率:4200本/ha
    土壌:粘土質と砂礫や小石を含む河川土壌が幾重にも重なりあった堆積土
    仕立て:グイヨ
    樹齢:20年(2016年現在)

    彼が最近受けた取材のジェイミー・グッドさんの記事によると、小石の土壌では深い保水層にまで根が届いているようです。粘土ではあまりに乾燥しすぎるとある時点で光合成をしなくなっているのがわかったそうです。

    光合成をしなくなるなんて、ここでてっきりこの黒いチューブの灌漑システム、すなわちニュージーランドのあちらこちらで見るDrop Irrigationの登場かと思って伺ってみたら、

    「生産者によって意見の異なるポイントではありますが、個人的には成熟期の最終盤は光合成が活発で無い方が良いと思っています。なので、別にこの時期にイリゲーションを再開することはありません。
    一度シャットダウンしてしまうと、少し水をあげたぐらいでは葉の光合成能力は回復しませんし…。」

    と岡田さん。

    余程乾燥した年以外は、灌漑せずともワイン用のブドウが熟すのに十分なキャノピーのサイズまでを得ることができるそうです。無灌漑を成立させるために、後押しするのが更に綿密なキャノピー・マネジメント(葉の管理)と手摘みの収穫です。

    このつくり方が意味すること。

    岡田さんによると、灌漑によりブドウのキャノピー、すなわち葉の部分を大きくすることによってNZのソーヴィニョン・ブランの代表的な香りとなっているパッションフルーツの香りを出すチオールが増幅。あの香りのするワインができやすくなるとか。

    また収穫方法ですが、ニュージーランドのソーヴィニョン・ブランの多くの生産者は一部のプレミアムワインを除き機械摘みを採用しています。それにより香り豊かでフレッシュな味わいが出やすいと色々なワイナリーで聞きました。しかし、岡田さんはあえて手摘みによる収穫をしています。

    それによってニュージーランドワインの中にありがちなピーマンのような青い香りもせず、また逆にパッションの香りも強くないワインを造りました。彼のワインはニュージーランドのワインの中で極めてヨーロッパ的で、その要因の一つであるという無灌漑の手法は国内外問わず専門家たちの関心が高いです。

    さて、話は逸れちょっとおまけの話になりますが、岡田さんのワイン、ソーヴィニョン・ブランは2種ありますが樹齢が高い方のリサーヴ・ワインになるブドウは彼のピノ・ノワール同様、粘土の土壌に植えられています。

    今回、岡田さんの畑を訪問する前に私たちはクロ・アンリを訪れました。実はちょこっと借りたものがあって返しに行くという名目でしたが、その時少し畑やワイナリーを見せてもらいました。

    ※ クロ・アンリはくどいようですが、岡田さんが独立前にブドウ栽培長をしていたマルボロにありながらサンセールのアンリ・ブルジョワが所有するブティック・ワイナリーです。昨年、当主ジャン=マリー・ブルジョワさんとマルボロ側の責任者ダミアン・イヴォンさんは当店に揃ってご来店。たくさんのお客様を交えたイベントを行いました。

    Division of Greywacke soil and clay soil in Clos Henri. Their SB is in stony Greywacke soil.
    さてクロ・アンリで少し説明された分岐点。何の分岐点かというと、石の土壌と粘土の土壌の分岐点。この島を貫いてずっと西側(写真右側)にグレイワッキと呼ばれる石の土壌が全土に広がっていくそうです。

    クロ・アンリの敷地は全体が南北に長くこの写真は南を向いているのですが、この分岐線が斜めに所有する畑を貫いていて、西側の石の土壌(彼らの畑のテロワールの地図にはGreywacke River Stoneと描かれています)ここにソーヴィニョン・ブランを主に植え、ほんの一部ピノノワールを植えています。逆に東側(彼らの同地図によるとBroadridge Clayとなっています)には、ほとんどピノノワールを植えています(ほんの一部ソーヴィニョン・ブランが見うけられます)。

    なんとなく、写真で右に行くにつれて石が増えていく、、かな・・・と見ることができるでしょうか?

    Vine
    さて、こちらの写真は岡田さんの畑で、粘土の土壌。こちらにreserveのワインになる樹齢20年になるソーヴィニョン・ブランが植えられています。古巣のクロ・アンリではこの品種はほぼ石の土壌に植えていました。

    そう、どちらの土壌に何を植えるか、これも生産者によって考え方の違いが。

    Foilum's normal SB is in stony soil.
    こちらも岡田さんの畑。ここは石がころりんと転がっています。

    樹齢も高くなり、無灌漑により、「ブドウへのストレスが減ってきたきたのでしょうか。」と岡田さん。先のジェイミーグッドさんの記事の中に、二枚の写真があり、2011年畑を引き継いだ当時の畑と現在の畑の比較写真が掲載されています。背景に見える木々や山の感じはあまり変わらないのに、手前に写る畑はまるきり違う畑。本当に灌漑しないだけでこんなに変わるの?というもやもやが・・・。

    「勿論灌漑以外にも、畑を春先に耕して、下草との競合を無くす等のことをして強烈なストレスがかからないようにはするようになってきています。」

    年々美味しくなっていくフォリウムのワイン。新しいヴィンテージが届きました。収穫量からわかるように相変わらず数は少ないです。皆様、ぜひ今回のヴィンテージもお試しください。

    (以下説明は輸入元 株式会社 中島董商店様の記載を転用)

    2015 Sauvignon Blanc
    親しみやすさと素直さ、どなたにも楽しんでいただける、フォリウム スタンダード。
    1.2ha / 土壌;河川由来の小石や砂礫を多く含む、排水性の良い堆積土 / 植樹密度;2,800 本/ha / ステンレスタンク醗酵、ステンレスタンク熟成

    2015 Sauvignon Blanc Reserve
    しっかりとした骨格と密度の高さ、マールボロのポテンシャルをいかした、フォリウム リザーヴ。
    0.7ha / 土壌;粘土質と、砂礫や小石を含む河川土壌が幾重にも重なり合った堆積土 / 植樹密度;4,200 本/ha / ステンレスタンク醗酵、ステンレスタンク熟成

    2015 Pinot Noir
    フォリウム ピノ・ノワールの魅力が全て詰まった、スタンダード ワイン。
    1.2ha / 土壌;粘土質と、砂礫や小石を含む河川土壌が幾重にも重なり合った堆積土 / 植樹密度;4,200 本/ha / ステンレスタンク醗酵(天然酵母)、フレンチオーク(新樽15%)11 ヶ月間熟成

    2015 Pinot Noir Reserve
    重厚感とエレガンスを兼ね備える、マールボロの新たな可能性を示した、リザーヴ ワイン。
    0.6ha / 土壌;粘土質と、砂礫や小石を含む河川土壌が幾重にも重なり合った堆積土 / 植樹密度;4,200 本/ha / ステンレスタンク醗酵(天然酵母)、フレンチオーク(新樽25%)11 ヶ月間熟成


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